ゆーら＊博物館

マリーの工房（アトリエ）で。
クライスと、採取かごを背負い杖を手にしたマリーが睨みあっている。

ク「また採取ですか？　このところ外出ばかりで、工房に落ち着いて調合しているためしがないじゃないですか。そんなので卒業できると本気でお考えですか？」

マ「うっさいわね！　なんであんたにそんなこと言われなきゃならないのよ。大きなお世話よっ！！」

ク「あっ、お待ちなさいっ…！」

足音も荒く、工房を出ていくマリー。

ク「全く…。あの人は錬金術士になる気があるんでしょうかね…」

ため息混じりにつぶやくクライス。

と、背後に恐ろしい気配が…！

ク「（びくっ）？！」

イングリド「たとえやる気がなくとも、一度アカデミーの門をくぐったからには、立派な錬金術士にしてみせるわ…ええ、してみせますとも。ほほほほほ…」

ク「（錬金術士への道は、途中下車不可の片道切符ですか…！！）」

オーラを立ち上らせる先生の気迫を背後に感じ、さしものクライスも真っ青。